【 AIRAM 〜アイ・ラム〜 】(第一部小説執筆中)

オリジナル小説【AIRAM】。「アルファポリス」で執筆中公開中のものをこちらでも。追加入力&修正中ですがよろしければアルファポリスでもお気に入り等よろしくお願いします。

第一部「密室2日目」(対象…14歳のマリア名の少女、残り21名)〜『八室目』

八室目。

 

 

 

『なあ何でお前続けてシフト入ってんの』

「何だよ11番目君が続けて入るよかいいだろ」

『いや労働時間の事言ってんじゃねえよ何でお前が続けて入ってんだよ俺入れないのに』

「徳? 普段から積んでるからな」

『くっ、お前他の事で詰んどけ』

「日本語でギャグ言うなよモンゴロイドビーチ送られるぞ」

『大丈夫今たまに日本語勉強してるからこのAIRAM-Project第一弾終了後でRANちゃんとそのご家族が日本に旅行に行くの知ってるから俺同じ場所行くからRANちゃんとランデブーしてくるから』

「いやあ俺も行くんだよな本当偶然だけどよ」

『あ~? 何だとテメエ控えてろ』

「お前が控えろよ」

『俺控えないRANちゃん追っかけするRANちゃん追っかけして甘やかして愛でる』

「RANちゃん甘やかすのは俺の役目お前違う役目」

『そういうお前だって甘やかす以外の事もしてんじゃんまあでもヘビーファン第一号は俺だから』

「まあ第一号は確かにお前だけどてか俺ヘビーファンではねえよ」

『ハッどうだかこの前、』

「…私そろそろ挨拶してもいいかしら後輩君達」

『「七番目の先輩お疲れ様です」』

「この私の美しい美貌を前にしているのに噂のRANちゃんの話に夢中になって気付かないなんてね美形の後輩達だから仕方が無い許してあげましょうか」

「その言い方だとギリBでLに間違われそうですね」

『そうだよな間違われそうな発言だけ控えてほしいッスねキモいんで』

「私今日も美しいよね…」

『「あ~ま否定はしないどきますけど間違われそうな発言はできないんで無視でいいスか…」』

「すみませんうちの主人に対してBでLな発言動は控えていただけますか、」

「あら8番目の執事君今日もいるの? ていうか他の人の執事とか来てなくない?」

『俺の時にも例の発言動控えて貰いたいんスけど』

「そういや他の人の執事見てねえなこのプロジェクト中」

『なあそれ許されてんのお前だけなんだよ何でテメエだけ執事連れて行けんだよその部屋に関係者以外立入禁止だろ』

「会議中もずっと居たわよねえそろそろ私も自分の執事連れて来たいんだけど」

「ダメです」「ちぇ~」

『なあ何でお前だけその体制許されてんのおかしくない』

「まあ俺の家裕福だからなメンバー内で一番」

『いや俺ん家だって裕福だろつか3番目の先輩とかのが絶対裕福レベル上だろおかしくねえか』

「まあ俺…セレブだから…」『ずりい』

「やだわ二人共喧嘩はよしなさい、」

「…距離をもう少し多目に置いていただけませんか、」

「あーもうわかったわよ席一つ分ズラすわよコレでいいー?」

「パーソナルスペースの確保有難う御座います」

「お願い事一つ聞いた分何かしてくれるのかしら?」

「…」「うっわうちの執事の鳥肌ヤベエ」

『画面越しでも顔にも鳥肌立ってんのわかるぞ超ヤベエ』

「やっやだジョークよ~!」

「凄え変な汗も掻いて一瞬凄え汗の臭いしたヤベエ」

『換気換気しとけ変な空気と一緒に換気しとけ』

「ちょっとそれどういう事かしら…」

 

 

 

「随分天井が高いな」

「やっぱコレ地下二階じゃね?」

「でもその割にはあの螺旋階段程天井高くないねえ」

「地下一階とか?」

「さあ…つかあと15人、まあ今いるの12人だけどそろそろ外出してくれてもいいんじゃ、」

『皆さん1kmのほふく前進お疲れ様です』

「1km?」「どーりで疲れる」「もうやなんだけどとっとと出せよ」

『次に昨晩の寝室の色の部屋へそれぞれ入って下さい』

「私らは青だな」「そうだね」「ねえ違う色の部屋入ったらどうなんの?」「えー絶対何かあるじゃん」「やっぱ緑の部屋入りたいよねえ」

「閉めるぞ、」

「あーもうウィルソンちゃんたら~」「つれないなあ~冗談だって~」

「あいつらマジ油断も隙もないよね~絶対ブライアンに縋ろうとしてるじゃん」

「まあうちらも人の事言えないか…」

「室内の椅子は5つなのね」

「あーガルシアちゃんいなくて良かったねえ、天井に6人以上は生き埋めになるとかあるもん」

「まあしょうがないわよね。…ブライアン?」

「他の部屋の人って言ってもピンクの部屋は一人もいないよね。あの部屋はどうするんだろ」

「さあ~気にしてもしょうがないだろ」

「それ。で、この椅子座って大丈夫なの? 何も仕掛けない?」

「お~ブラウンちゃん冷静ですねえ」

「こんな状況なんだから普通だって」

「まあ疲れたし何かあったら神様でも呪っとこ。私この席~」

「んじゃ私コレえ~」

「私は端で」

「私スミスちゃんの隣い~」

「じゃ、私はこれで。…隣の青の部屋の人達の声聴こえないね」

「さあ~疲れて寝てんじゃねもしくは朝食の毒に当たってるとか」

「有り得る~」

「うわっ壁に何か点いた」

「スクリーンね。この部屋で何を見せようっていうのかしら」

「ていうか人数分散させて見せるのにお金余分にかからないかなあ」

「お前こんな状況でお金の心配かよ」

「さすが守銭奴

「尊敬するわ」

「お金にがめついところも可愛いよブライアンちゃん」

『緑の部屋の皆さんはマナーが良かったので問題ありません。しばらくこの部屋で他の部屋の人達の様子を観賞してもらいます』

「マナー良かったとかアンタらの基準で言われたくないわ」

「とりあえず良い子にしてたから大丈夫って事なんだろ。安心安心~」

「あ、映像出たわ」

「青の部屋の人達は普通に私達と一緒…じゃないねえ、2人足りなくない?」

「メンバー入れ替わってるわけではなく足りないだけかあ」

「ルイス達の部屋、1人しかいないわね」

「ルイスいなくない? どこ行ったん逃げたん?」

「さっきの場所に逃げ場所なんてあったか?」

「ピンクの部屋とか?」

「でもピンクの部屋一人もいないよ」

「あっ部屋の映像無くなった」

「代わりにどっかの通路の映像出たな」

「あールイスじゃんコイツ他の経路から逃げようとしたんじゃね?」

「この2人と一緒に?」

「ていうかコイツらいる部屋どこなのコレ」

『別の部屋に入った者は全員、特別室です。彼女達は生きて出られたら次の部屋をスキップして進めます』

「マジ?」「ずりい」「え~私らもそうすれば良かった~」「ねえエバンスは誰に賭ける?」「え?」「どうせ暇だし誰が生き残るか賭けようよ」「賛成~私黒人にしようかな」「同じ部屋のメンバーじゃないんだ?」「だってアイツ鈍くさそうじゃん」「まあね~絶対落ちるよねえ」

 

「だってよ。どうする?」

「えーそれ終わるまで暇って事?」

「私寝ていい?」

「私も寝ていいかしら」

「あーまあいいんじゃね」

「そだね~でも私も寝ちゃいたいなあ」

「誰か起こしてよ」

「ブライアンにでも起こしてもらえ」

「あーまあ私起きてるけど、不安だから」

「私は寝ますおやすみ~」

「私もちょっとだけ寝るわ…限界、」

「あ~百合カプ仲良く寝たか」

「まあスミスは夜後半寝てないもんね体力も一番無さそうだし」

「それな。ブライアン嬢は寝なくていいん?」

「うん。夜前半で寝かせてもらったから」

「そ~元気だなあ。私もちょっと寝たいけど状況的になあ」

「コレいつ終わるかわかんねえしな」

「それ」

 

 

 

「つかアンタが誘ってきたんじゃん此方の部屋誰もいないし銃取り合いにあぶれた私達二人でもうまく出し抜けるって」「え~いやだってこんな状況になると思わないし」

「二人共いいから進もう、進まないとまた天井が落ちてくるぞ」

「わかってるよ!」「はーい。つかアンタ何で私らの事止めようとしたん? 普通に自分のいた部屋入れば良かったじゃん」「だよね。一人は残ってたんだし」

「…連帯責任に問われたらこっちが迷惑だからな」

「え~その可能性は考えてなかったなあ」「無いんじゃない? こんな状況で連帯責任て」

「まあお節介したのは悪かったよ」

「ふーん何気良い人?」

「いや、」

「あーでもここにいる奴全員ロクな奴いないじゃん」「それな。私何人か犯罪やってた子知ってる」「私も私も~。知らない子達もやってそうな奴らしかいないしねえ」

「…ブライアンは違うだろうがな」

「あーまあアイツの事助けるくらいにはお人好しだしなあ」

「アイツ?」

「ほら、針山の部屋の時に階段側に残りそうだった奴いたじゃん。さっきの部屋でドライヤーのコードで絞め殺されてた女」

「ああ、」

「あー、でも何かアイツ胡散臭くね?」「そう?」「うん。だって一番人殺してそうだもん」「へえ。同じ側だからこそわかる何か?」「いや、私は人は二人までしか殺してないよ」「二人殺ってたらもう充分じゃね」「まあね~ルイスちゃんは?」

「…私は、」

「ルイスちゃんも人殺した事あるっしょ? 最初のホールの時なんか全然ためらってなかったもんねえ」「見てたん?」「うん。ナチュラルに銃も奪ってたし」「うわあ、」

「出身が出身だったから、」

「…へえ、何かそれ、ブライアンとかいうIQ女に感化されてない?」

「いや、」

「されてるよねえ。何か時間経つにつれてほだされてる感ある」「あー、ね」

「…今までは自分の事だけ考えなくちゃ生きていけなかっただけだ」

「あーそれがアレに会って他人の事も考えるようになったって事ぉ? うわあ、」

「いけない事か? これまで叶わなかった事がもうすぐ叶いそうなんだ、」

「んーでも幻想だよねえそれ」「それ」

「さっきから好き放題、」

「だって他人によって変わったって事でしょ? それ根本は変わってないよねえ」「それな。デキる人見てたら何か自分もデキそうな気になってきた~!みたいな」「ホンそれな! あーうわ案外夢見がちの少女だったんだなあルイス、」「ふふっはは! ダメだって笑っちゃコイツの方が力強いのにさあ」

「ここを出たらもうお前達の事は放っておく」

「へえ~ここ出るまでは助けてくれるって事?」「へえ、ヒーローじゃん。かっくい~」「ぶふっ、」

「いいから行くぞ、」

 

 

 

「…これ会話内容全部伝わってるの知ったらどうすんのかね」

「さあ~どうでもよ。てかブライアン今の聞いても全然反応無いね?」

「え、」

「案外ドライだなあ、ブライアン嬢」

「いや…他人の考えだから特にこう、」

「ぶふっ、ヤバい超ドライじゃんそれ」

「ま、何つーか私らと一緒にいれるだけあるよな」

「まー、ね~」

「つか天井落ちてくる間隔早くなってね?」

「それね。やっぱあの三人も殺しちゃおって感じ?」

「ひゃー。良い子ちゃんにしてて良かったわ」

「あっ、ルイスさすがに焦って他の二人置いていってる」

「あー言ったそばから」

「言った以上は頑張れよなあ」

「ホンそれ」

「あっ、あいつルイスの腰に縋りついた」

「おやあ~ルイス殿振り払ったな」

「あっ落ちてきた天井で潰されてら」

「でもあとちょっとじゃん? 二人生き残るん?」

「ん~どうだろ、あっ出口に一人専用脱出ポットってあるけど」

「嘘じゃね?」

「あれに二人は無理そうだなあ、あっ天井もうヤバい」

「あー天井落ちてくる直前でアイツ見捨てた」

「ルイスとうとう約束守んなかったなあ!」

「やべーウケる焦り過ぎだし」

「あっ脱出ポットが天井で潰れる、あー潰れた!」

「へえ~どうすんのかね、…っふ、泣いて縋ってやがんの」

「あーマジくそだなコイツ本当やべえ」

「それね。っふふ、やべえやべえやべえ命乞いしてる、」

「あっルイスの上に天井落ちた」

「あージ・エンド~」

「はい終了~」

 

 

 

 ~ 残り人数、…12。 ~