【 AIRAM 〜アイ・ラム〜 】(第一部小説執筆中)

オリジナル小説【AIRAM】。「アルファポリス」で執筆中公開中のものをこちらでも。追加入力&修正中ですがよろしければアルファポリスでもお気に入り等よろしくお願いします。

第一部「密室3日目」(対象…14歳のマリア名の少女、残り4名)〜『最後から二番目の部屋』

最後から二番目の部屋。

 

 

 

「あーここのプール、マジ最高だわ」

「それな」「ホンそれッスね」

「7番目の先輩凄えノンビリしてる」

「貴重だな」

「普段そんな姿見ないですもんね」

「3番目の先輩は食堂でもプールサイドでもカフェ満喫してますね」

「太らねえのが不思議だよなあ」

「たまにスマホ操作してるから仕事しながら食べてんじゃないですか」

「仕事溜めるタイプには見えねえけどな」

「もう仕事が趣味の人なんだよねえ3の先輩は」

「6の先輩」

「そろそろ人数抜けたしこの後メンバー再編成するし番号呼びしなくて良くない?」

「あーでも今先輩達の事本名呼びする気起きねえですね」

「それなつかお前さっきから何見て、」

「あー今のRANちゃん達の中継ですね」

「何スマホに送って貰えんのかよ俺もそうすれば良かった」

「この人移動中もずっとコレ見てたんですよ食事中もさすがに水回りの部屋入る時は俺にコレ預けてきましたけど」

「お前もう少し早く教えろよ録画だけじゃ足りねえのに」

「あーRANちゃん凄え可愛い」

「つかスマホ二つ、録画鑑賞用と生中継用?」

「そ。昨日見逃した時間帯のやつ倍速で見ながら生中継流してる」

「なあ、倍速の方凄えピンポイントでたまに止めたり普通再生にしてねえかそれ」

「必要なんスよ…」

「あっ9番の先輩プールの水減らしてる」

「そういやお前が昨日言ってた画像まだ来ねえんだけど」

「あーあれ屋敷戻んないと送れないやつだわ」

「セキュリティ高え…」

「しょうがねえな後で送れよ」

「おうよ」

「しょうがねえって思うのも凄えな、…8番目何歌ってんの」

「あーコレ、今回の戸籍使用するスパイ仕事中のRANちゃんが口ずさんでた歌なんスよねマジ良い曲」

「それRANちゃん歌ってたら全部良い曲なんじゃねえの」

「…あの、歌詞合ってないと思うんですけど、」

「あーまあ思うけど」

「なあ…その時のRANちゃんの映像音声付きで持ってんだろ寄越せ」

「何故そう思う」「条件付きならな」

「あるんですか」「もう不思議にも思わない」

「条件?」「…、」「…、いや、…ん~、」

「何渋ってんの」

「何かまだ見せてない絵画か画像映像が条件らしいです」

「地獄耳」「お褒め預かり光栄ですね」

「あ~、画像二枚で」「絵画はダメなんだ」

「謎」「画像四枚」「値切られる」

「~、OKわかった画像四枚だな、」

「いいんだ」「そんな貴重?」

「音感は凄く良いらしくてズレてる人が横にいると凄く差があるらしいですね」

「あーピッチゼロか」「ピッチ?」

「用語よ」「あー」

「とりあえず音声だけ先送ったから映像後でな」

「あっテメエ自動再生、」

『Xmasが今年もやって来る♪ 楽しかった出来事も消し去るように♪ さあ爆撃鳴ったら旅に出よう♪…』

「…超女神、」

「あの…絶対元の歌詞違いますよね…」

「だよな…」「共感してるけど歌詞の内容…」

「なあてか楽しかった出来事以外に何消したの」

「クズと犯罪者共だろ」「だよな」

「ホン美しいわ」「それな」

「他の音源、どうする?」「まだあんのか」

「…あの調子の歌が他にもあるって事ですかね」

「みたいね。にしても音程綺麗ね、ピッチが全然ブレない、プロなんかは喉の奥とか声の奥の音のピッチがズレてる奴らなんか普通なのになあ」

「あーそれ絵画と一緒で全然巧くない奴らが表でプロやってるからですよね、」

「まあそうなんだけどRANちゃんのは特別なのよね、たぶんあの筋肉美があるのもあるんだろうけど」

「そういえばあの子の血縁関係全員音程ズレないって聞いた事あります」

「血筋か…宝認定されるだけあるなあ、この音程は…女神だわ…」

「えっ6番の先輩泣いてます?」

「音楽わかる奴にはわかるのよ…、…女神…、」

「あっヤバいヘビーファンが、」

「いやあっち側のヘビーファンは無理かなさすがに年齢差がギリギリ、…ギリギリセーフだけどちょっと違うんだよ!」

「テンション変わる程? そういえば彼女もうちのメンバー内での宝認定ヒト科の一人でしたね」

「まあ4番もそうだけどね」

「6番の先輩もですよね音楽の分野で」

「…君も認定受けてたの知ってる?」

「えっ何の分野ですか?」

「あーまあ今度教えたげるよ」「ええ?」

 

 

 

『各自そのまま前の椅子に座って下さい』

「えーつかパーテーションで区切ってんのコレ」

「あーね。てか足元は見えんだねコレ」

「ホンそれ。でもふくらはぎより下しか見えないねコレ」

「ね~上は全部無し、うっわ何アレ」

「え~うわ~あからさまな針山じゃん何かしたら落ちてくるぜ的な」

「えーちょっとあの椅子座んの嫌なんだけど」

「座んなかったらペナルティなのかなあ」

「え~」

「え、スミス座った? ちょっと大丈夫?」

「…これ終わったら帰る…帰って勉強しなきゃ…」

「大丈夫かスミス!」

「大丈夫スミスちゃん何かさっきから変じゃない?」

「ていうかこの椅子の周りの区切り何だろ」

「えっ」

「あーうわえっまさか」

「…まだ?」

『椅子に座ったら目を閉じて両手を後ろに出して下さい』

「えっぜってーやだ」

「でもコレしないと先っつーか生きられんの?」

「えっ何ちょっと待ってスミスの部屋に誰か入ってる、」

「ヤベー超怖えー」

「あっブライアンちゃんもう座ってる?」

「あーまあ、座ったら両手くくられたけど」

「うわ、」

「えっ待って絶対やんなきゃダメ?」

『あと十秒以内に座って下さい、さもなくば、』

「あーはいはい座ります座ります」

「座りますぜほらよっとはい目閉じたあー!」

「あーマジ怖えあー手縄でくくられてるわ」

「えー何コレこの後どうなんの」

『それでは最初の審判を始めます』

「審判?」

「えっ何サッカーでもすんの私サッカー詳しくないわ」

「いやサッカー以外にもあんじゃん落ち着いてよ」

『それではまず、この建造物内に入る前のIQテスト結果と、昨日の筆記試験の結果を発表します』

「えーちょっと何でIQテスト?」

「ブライアン有利じゃん」

「私ら不利? いや待てし」

「えっ待って私やだそれ待ってやだやだやだやだああ、」

「あー何かスミスちゃん凄いんだけど」

「あーあれ自白剤のガス浴びたと思うんだよね…」

「自白剤?」

「あーさっきの様子からして?」

「いやニオイ」

「は? 何ニオイでわかんのブライアン」

「あーまあ、んでブラウンについてるニオイは、」

「待ってブライアンちゃん私ら二人の変なガスの臭いもう吸ってんじゃん大丈夫なの?」

「ほんの少しだったし二人共嫌がってたから大丈夫じゃないかな、」

「えっ待って私の方についてる臭いの方何なの、」

『IQテスト結果、』

「おいコラ機械音声空気読めし」

『マリア・スミス、一般IQテスト40/100、シークレットIQテスト11/100』

「えっ何か意味不に二枚あったやつのもう片方?」

「あーマジてか何なのシークレットって」

『シークレットIQテスト得点が高い者は真実を見抜き易い傾向があります、次にマリア・ミラー』

「えっうわちょってか今それ要らなくね」

『マリア・ミラー、一般IQテスト35/100、シークレットIQテスト39/100』

「ひっく、私ひっく、ちょっと生き恥の時間かよコレつか何でスミスちゃんのが上なんまあシークレットの方は私のが上か」

「ちょっとミラー本音出てる、」

『次にマリア・ブラウン、一般IQテスト60/100、シークレットIQテスト24/100』

「はあーてかコレあれじゃんブライアンの為の時間じゃん要らないしマジ」

「ホンそれつかさっさと筆記試験結果いっていいんですけど」

『最後にマリア・ブライアン、一般IQテスト100/100、シークレットIQテスト100/100』

「パーフェクトかよ」

「何かもう驚きもしねえわ」

「あーてかはよ次」

「マジそれつか手痛い」

「あっ縄抜けた」

「マジ?」

「普段から練習してるから」

『次に筆記試験結果です。マリア・スミス、23/100。マリア・ミラー、47/100。マリア・ブラウン、45/100。マリア・ブライアン、120/100』

「オイつかやっぱコイツらブライアンちゃんの知り合いにじゃねえの凄えヨイショしてんじゃん」

「それなつかそれ言って何言いたいのかサッパリなんだけどとっとと家帰せよ」

「マジそれな」

『次に三日間の総合試験結果と合わせた結果、最初に生贄になる少女が決まりました』

「あ? 何それそれってまさか私は三人の内の誰かか?」

「あー待ってそれだったら今何かボーゼンとしてるスミスあたりにしてホント」

「あーそれナイスアイディアつかこれパーテーション硬え殴っても蹴っても無理なんだけど」

「あー私これ縄抜けられるかな、」

『最初に生贄になる少女は、マリア・ブライアンです』

「「へ?」」

「…、え、あー、」

『よってマリア・ブライアンのいる床が開きます。か弱い少女よさようなら』

「わっ、」

「…、へ、あ、え…? あっえっまああーいやいいかうん! えーちょっと吃驚したあ何なのさっきからの今で凄え吃驚すんじゃん驚かすなしッハハ」

「は、ハア…あー、まあ生き残れただけマシ? あー、フフッ、ハハ、つかさっきのこれで上げるだけ上げてアッサリ殺んのかよあーマジウケるつか最後までアイツぼやっとしたままかよアッハハハハハざまあー!」

『次の生贄についてですが、裁判後で決まります。まずはマリア・ミラー』

「うっわ、えっ待てよちょっとオイ誰だテメエら」

「あーさっきの縄つけた人達じゃねあーかわいそ」

「あ…、う…、」

「スミス全然機能してねえなもはやスミスにすりゃいいじゃんよ」

「ホンそれなんだけどちょっとオイあー、マジムカつく」

「あー椅子に戻されたか残念~」

「あークソ、」

『マリア・ミラー。スパイ会社より派遣された少女社員。善を目的としたスパイ会社ですが、貴女の普段の行いはそれに反していたようです。これに対してどのように思いますか?』

「は? へ~てか私の会社調べたんですか~でも教えられませんよそういう風に教育されてるんで、ていうかここ出してくれませんでないと私の仲間がアンタらにどんな酷え事するかわかりませんよ~?」

『それでは他者目線ですが貴女の普段の発言動を読み上げましょう、』

「要ーりーまーせーん! 要らないから早くここから出せよ!」

「ミラー攻撃的だねえ」

「なりもするわ何か変なニオイするわこんな扱い、ん、えっあっこの臭いさっきの、」

『現在マリア・スミスの寝室に散布した毒ガスが貴女がたのいる部屋に充満していっています。マリア・ミラー、貴女は普段どれだけの罪を犯しましたか?』

「いやっ、援交はしてないけどちょっと歳上の大学の人とかからちょっとお金貰ったりとかしてたけどお互いに同意の上だしあとこう同じ陸上サークルの先輩とかと麻薬とかは売買までしかやってないから吸ってはないし、アレ結構良い値で売れたなあ凄え買う人いんだもん超ウケるあんなのにあんだけの金使ってさあ、あと同じサークルの人を皆で虐めてたんだけど途中で死んじゃって、皆でヤバいから隠そうって言って近くの山に捨てたり、あー学校の裏にあるんですよね山がさあそこそこ場所は駅とかにも近いし都会っぽいのにローカルな所がホントに所々にあって、んで万引きとかはねえ、ちょっとくらいなら皆やるじゃん? スリル味わう為にさあ、それで店一個か二個潰れたけど私らにとってはどーでもいい事だし、あと街中でトロトロ歩いてるババアが、アイツ結構金持ってやがんの、あんなダサい格好しておいてよくこんな貯められたなあっていう、それちょっとチョロまかしたくらい? でも誰も気付いてなかったし警察も上目遣いで謝ったら見逃してくれたしい、それからそれから、あっえっと私あれ何でこんな、」

『なるほど、しかしながら貴女は善意の会社に所属していたと、』

「あーそれはそこに所属するだけでお金も貰えるし色々犯罪も隠して貰えるしあそこ実は本当はあっ、えーといやあの犯罪隠して犯罪やってお金稼いでる会社で、あっと、えっと待って私コレ何話してるあー待って、」

「…超ヤベえなー」

「あー待ってコレ取ってよねえ縄取ってねえってば!」

『マリア・ミラー、殺人含む犯行を認めましたね。次の生贄はマリア・ミラーに決定です』

「あー待ってコレ解いて取ってよ離してお家帰して騙したなコイツ畜生が死ねよ!」

『マリア・ミラーの上に落として下さい、』

「あー待てコノヤロ何するつもり止めろよフザけんなクソがテメエなんかあの世から呪ってやるテメエの事生まれ変わったら一目散に殺しに行ってやる、ッズャ、」

「…やっべ、えー次誰だよコレ」

「あ…、お家帰る…お家帰るー! やだあ帰してえ誰かー! 誰かー!」

『次はマリア・スミス、』

 

 

 

 ~ 残り人数、…3。 ~